地域医療におけるスタッフの重要性


言うまでもなく病医院は、医師だけでなく
看護師、医療事務員、リハビリスタッフなどの協力があって初めて成り立つ職場です。
そして本来は、医師もスタッフも対等なはずです。
ところが日本の中小病院や開業医では今だに、医師を頂点とするヒエラルキー(階層制度)が一部に存在しています。
このようなシステムが何故良くないかと言えば、職員が萎縮して勤労意欲が無くなる事、仕事が楽しくない為職場の活気が無くなる事、患者さんの訴えを職員が拾い上げる事が出来なくなる事などが挙げられます。
先日川崎市の老健施設で発生した痛ましい事件などは、上記のようなマイナス要因が積み重って起こった事件と言えます。
当院では、数年前から職場改革を進めています。 
その柱の一つが、スタッフから患者さんに積極的に話し掛けるというものです。 
殆どの病医院では、患者さんとスタッフとの会話、特に私語はタブーとなっています。
当院では患者さんと会話する事により、医師にはわからないような患者さんの訴えや悩みを知る事が出来るようになりました。
その中には重大な疾患に繋がるような情報もありました。
その他、診療理念以外の規則やマニュアルを作らないという事も大切です。
患者さんが100人いらっしゃったら100通りの接し方があるのです。
患者さんの性格や生活環境、家族背景など全てが異なっています。
全患者さんを対応するにあたって、世間一般の規則やマニュアル、付け焼き刃の接遇マナーなどは何の役にも立ちません。
一人の患者さんに看護師が説明するにあたって、〜2時間掛かる事もしばしばあります。
一人一人の患者さんが、病気の苦しみや悩みから少しでも解放されるように、スタッフ一同が最大限の努力を重ねています。
その為には普段から、院長とスタッフとの間で、頻回に情報交換を行い、何か問題点があればその都度改善するようにしています。
当院では看護師やスタッフは、本当に大切な協力者、強き良きパートナーです。